感想温泉はてな亭

諸々、ふれたもの、こと、に関しての感想を記していきます。

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シギサワカヤ先生『溺れるようにできている』芳文社 感想。

白泉社『楽園』等で活躍中のシギサワカヤ先生作品でございます。
抉ってくる内容が多い先生の作品ですけれども、
こちらも例外ではなく。
主人公、海老沢佳織の、悶々と自問し、足掻き、
ずぶずぶと深みにハマっていく様は、
かなり真っ直ぐなキャラクターなだけに、響くものがあります。


何気に付き合い始めてからの話、というのは、
ワタシにとっては新鮮でした。
だって、よくプレイするギャルゲとかだと、
好感度をあげて「告白する・されるまで」のお話が多かったりで、
相手を知るたび、自分のしらない一面を思い知らされるたびに
恐くなっていく感情……なんて、
なかなか描かれないんですよね。


"心の中で好きなだけなら こんなことなかった筈なのに"


"少しずつ 誰にも言えないことが積もっていって
 少しずつ 体も心も 動かしづらくなっていく"


"好きな人に 好きになってほしいって思うほど
 自分の底の醜い気持ちに囚われる"


というような、シンドイセリフてんこ盛り。
なのですけれど……
主人公の佳織さんがなんとも良いキャラクターなおかげで、
素敵なバランスであたたかな読後となっております。


好きな人を追いながらも成長し、
自分の考えをもって、先を見つめる、
自立していく、そんなラストは割とお気に入り、です。
オチっぽいものもつきますし♪


満足でございます。


こんどは、少し間をおいて、
海老沢三姉妹シリーズのひとつ、
ファムファタル』でも読み返そうかしらん。
ファムファタル 1―運命の女 (電撃コミックス)

ファムファタル 1―運命の女 (電撃コミックス)

ファムファタル 2―運命の女 (電撃コミックス)

ファムファタル 2―運命の女 (電撃コミックス)

ファムファタル 3―運命の女 (電撃コミックス)

ファムファタル 3―運命の女 (電撃コミックス)

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