谷川史子先生『ブルー・サムシング』集英社 感想。
- 作者: 谷川史子
- 出版社/メーカー: 集英社
- 発売日: 2015/07/24
- メディア: コミック
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安定の谷川節を満喫です。
面白くて、可愛くて、似たようなことあったなぁ、と思いを馳せ、
ちょっとしんみりする。
少し間をおいて読み返したら、
きっと、一味違うあじわいがあるのだろうな。
というようなことを思う一冊でした。
では、収録作の感想を。
■ブルー・サムシング
友達の延長で結婚して……なお話で。
男性側の勝手さ、というか、子どもっぽさに振り回されつつも、
自らを省み、区切りをつける様が良かった、と思います。
谷川先生の描かれる女の子って、
ビシッと区切りをつけ、次の一歩を踏み出す感じがして、
とても好きなのです。
お話が素敵なのはもちろんなのですが、
私的には、好みの女の子が出てくるから
好きなんだろうなぁ……谷川史子先生の作品……。
■おかえりなさい。
最初は気持ちがどこにあるのか、わからなかったのですが、
少しずつ見えてきて。
とてもせつないけれど、とにかく、待つ、のかな。
ちゃぶ台を囲む関係、そこだけは、あたたかな空間だな、
とは思うのですけれどね。
■海は空を映して青い。
田舎話! ですが、離島とのことで。
離島経験はないですけれども
地元は田舎でしたので、感覚的にはわかる部分も多く。
ああ、いいなぁ、こういうの、というね。
ドタバタの中での、とか。
素敵だなぁ……なんて思ったことでした。
■途中の棲家
姉との同居生活ができなくなり、
部屋探しを始める女の子の話。
不動産選びの場面がとても面白く。
内覧して、色々と感じて、
自分の先の生活を思い描く……。
引っ越しって、面白いのかもなー、と。
仕事の特性についての話題も、なかなかに興味深くて。
自分にどういうスキルがあるのか、
そういうのがわからないから売り込めない、
というのも世の中に沢山あって。
おそらくはもっと活かせるのに! というケース、
山ほどあるんだろな、などと思いつつ……。
ちょっと厳しいけれども、
良いお姉ちゃんに恵まれた主人公。
羨ましい限りで。
不動産屋さんでの出会いも、ね。
出会いは財産。