感想温泉はてな亭

諸々、ふれたもの、こと、に関しての感想を記していきます。

スポンサーリンク

押切蓮介先生『ピコピコ少年EX』太田出版 感想。

ピコピコ少年EX

ピコピコ少年EX

ピコピコ少年EX

ピコピコ少年EX

押切蓮介先生『ピコピコ少年』シリーズの新作。
Kindle版を購入しました。


比較的、明るめなゲームのお話、
という印象を持っていたのですが、
例の一件もあり、今回は割と重めな感じでございました。
それが悪い、という訳ではなく、
読み応えも増しているような印象で。
しかし、なんですか……
やっぱりその周辺の話になると、読んでいても
ギュウギュウ締め付けられるような、妙な感覚で……
外からではとてもわからない、
辛い体験をされたのだなぁ、と、読みながら思った次第。


気に入ったエピソードは、
親友の山田くんとのお話と、憧れの筐体を手に入れるお話で。


山田くんの話は、
付き合いの長い友達特有のあるあるっぽい、というか。
ずっと一緒だったからこそある、
慣れたイラつき、落ち着くイラつきみたいなもの、
とでも言うのか。
なんだかんだで受け入れていて、
それ故に長い交友関係になっているのよね。
……そいえば、友達にながいこと合っていないなぁ……
地方から出てくると疎遠になってしまいがちなのが
寂しいですね。


業務用筐体話については、
言われてみれば、なるほど、な。
好きなだけプレイできれば良い、という
単純な話ではないんですね(^_^;)。
アーケードゲームは場所、空間、集う人たちも含めての
ちょいと特別なものなんだな、と実感でございます。


巻末収録の短編は、
なんとなく今回の全体の流れをまとめる感じになっている印象で
好感触でありました。
ノリとしては少々異質だとは思うのですが、
他作品の軸の部分とは合致するところがあるように感じられて。
それだけに、
なんだかんだで読後の感じがスッキリするように思えました。


いきなりこの巻から読み始めると重いので、
やっぱりシリーズをしっかり追って、
その上で手をつけるのがおすすめな『ピコピコ少年EX』になっているかと。
続巻もあるのであれば、
個人的にはまだまだ期待したい作品でございます。

大島永遠先生+茶柱渋吉先生『下町銭湯家族』4巻 少年画報社 感想。

Link:下町銭湯家族/ 大島永遠+茶柱渋吉: 無料で試し読み!作品紹介:少年画報社の電子書籍SHONEN-GAHOSHA

『下町温泉家族』完結の4巻でございます。
かなり積んでしまいましたが、読了。
スッキリした結末に満足、でございます。


おくら湯の三姉弟で一番問題だったのは弟の葵くん。
過去に何を抱えているのかハッキリしない割に、
銭湯にはこだわりがありそうで。
そんな彼の色々もこの巻のエピソードでスッキリして。
団結感も高まっての諸々のお話は、
晴れやかな気分で楽しめました。


もう少し、銭湯ならでは、なお話があったらなー、
という感じはありましたけれども。
若干、"家族"に比重が偏ったかしらん? という印象と申しますか。
それはそれで悪くないですし、
きっちり、お話としてはまとまっているのですけどね(^^ゞ。


ともかく。
良い塩梅に着地できた『下町銭湯家族』満喫させていただきました。
そいえば、住環境的に
少々電車の乗る必要はあるものの
作中に登場していた"黒湯"のある銭湯も近場にありますので、
ちょっと出かけてみようかしらん? なんて気分になったりもしています。
様々な人たちの集う場ですからマナーも色々とございますが、
そのあたりもしっかり意識しながら
コレをキッカケに銭湯をちょいちょい楽しんでみるのも
悪くないのかな、なんて思ったりもしております。


近所にあるあの銭湯。
思い切って出かけてみたら、
世界が少しばかり広がるのかもしれませんよ。

志村志保子先生『はじめての猫 2人編』集英社 感想。

かなり積んでおりましたが、
志村志保子先生『はじめての猫 2人編』読了いたしました。
猫を軸とした、
わりと地に足の着いた大人の恋のお話になっていて好感触。
夢のあるお話、というよりは、
思ったよりもリアルなお話、な印象ですね。


猫がテーマなお話だけに、
エピソードについては聞いたことのあるものから、
初めてきいたようなものまで色々と。
飼ったことのある方ならば当たり前なのかもですけれど、
私のようなペット未経験、みたいな身としましては
新鮮な感じで楽しめました。
また、この作品の良いところは、
愛する猫のことだけではなく、
飼い主の色々も描かれるところで。
思い悩むところをふと、癒やしてもらったり、
当然? ちょっと困らせられたりしながらも
日々を重ねて一緒に成長していく様、というのが
沁みるとでも申しますか。
環境的にペットを飼えないので、
とても羨ましく思うのでした。
だったら、飼えるように頑張ろうぜ、
という話かもですけどね(笑)。


お話の着地点は、とてもバランスのとれた、
良いものだったかと思います。
過度な感動、などはなく、
しっかり、日常の延長線上にある未来へ一歩、踏み出すような。
わりとふんわりした見た目ですが、
現実的な印象を受ける将来の姿がみえた、というか。
私としては好みの締め、でございました。


正直、派手さは欠きますが、
おとな向けな素敵な作品だったかと思います。
猫好きはもちろんのこと、
そうでなくても、お迎えしての生活がどう変わるのか、
ちょいと興味が出てきそうな、
そんな作品になっています。
お迎えできなくても、街中でみかける猫を見る目が、
少し変わるかも、などとは思います。


志村志保子先生、連載おつかれさまでした。
またの作品、楽しみにお待ちしております。

カズヲダイスケ先生『LoveR』1巻 KADOKAWA / アスキー・メディアワークス 感想。


『LoveR』、ゲーム本編も素晴らしい出来ですが、
コミカライズもかなり良くて。
もともと、『キミキス』『アマガミ』『フォトカノ』も
素敵に漫画化されていましたから、
当然のように期待していたのですけれども、
まったくもって裏切らない仕上がりになっておりまして。


第一弾は、メインヒロインの篁莉里愛に焦点。
篁……たかむら、ってなかなか読めなくて、
ゲームの方でもホント、最初期に感情移入が難しかったですけれども(笑)。
基本はゲームのイベントに沿っているようですが、
ちゃんと見せ方はコミック向けになっていて好感触。
可愛くも、先輩らしい篁さんにドキドキさせられること請け合い、です。
単行本として残念なのは、
一冊にまとまりきらなかったトコロですね。
無理がないのであれば、一冊につき一人のヒロイン、というのが
綺麗かな、とは思ってしまうのでありまして。
ただ、無理やり端折って、というのも寂しいですから、
難しいところでしょうかね。


あと、個人的に好みなのは、
どこかしら竹内桜先生に似た感じの絵柄のところでしょうか。
難しいところはわからないので、
雰囲気、というか、なんというか、そういう言い方になってしまうのですけど。
竹内桜先生の描く女の子が大好きなので、
そのあたりはすごく好みだったりしまして。
続刊でのヒロインの描かれ方も、
それ故、期待したくなってしまうのであります。


最後に脱線しますが、
音泉』で配信の『今日もお兄ちゃんねる』めっちゃ面白いですね。
花なんとかさんがナイスキャラすぎる。
ぶっちゃけ、ファンになりました。
これの感想も書いていこうかなぁ……あまり、負荷にもならなそうだし、
少しでも『LoveR』の応援にもなったら嬉しいし……。

長田佳奈先生『つれづれ花譚』ぶんか社 感想。

つれづれ花譚 (ぶんか社コミックス)

つれづれ花譚 (ぶんか社コミックス)

Kindleの新刊情報を眺めておりましたら、
何やら見たことのある絵柄が。
『こうふく画報』に続く長田佳奈先生の新作でございました。


今回もレトロな時代を舞台に、
日常にある淡い恋心であったり、
キラリと輝く発見であったりが、それぞれのお話に散りばめられ。
一話はそれほど長くないのですけれども、
心地よい読後感が残る作品ばかりで、
なんともホッコリするのでございます。


また、各話に微妙な繋がりがあって、
それが気持ちよく最後に集約されるのもよろしゅうございます。
あまり派手ではないのですけれども、
不思議と、スッキリとする感じがしまして。


女性キャラクターが魅力的なのも良いですね!
いわゆる萌え、な感じではないですけれど、
ちょいと方向性の異なる魅力がありまして。
おくゆかしさ、とでも言うのかしら。
『こうふく画報』が好きだった方ならば間違いない感じ、
とでも申しますか。


賑やかなお話にはない、しっとりした感動に満ちた、
そんな作品になっているかと思います。
発売リスト眺めて気づけることが出来、よかったです。

“感想温泉はてな亭”は
amazon.co.jpを宣伝しリンクすることによって
サイトが紹介料を獲得できる手段を提供することを目的に設定された
アフィリエイト宣伝プログラムである、
Amazonアソシエイト・プログラムの参加者です。