仙石寛子先生『夜毎の指先/真昼の果て』白泉社 感想。
- 作者: 仙石寛子
- 出版社/メーカー: 白泉社
- 発売日: 2014/01/31
- メディア: コミック
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実は連載の方は追っていなかったのですけれど、
『楽園』系コミックスなので手を出してみました。
収録作品は、
幼なじみ3人の三角関係? 『真昼の果て』、
姉と弟……禁断の恋を描く『夜毎の指先』、
なんとも……な、社会人GL『どうせまた、朝が来るから』、
の3作品。
恋愛、と、葛藤、後ろめたさが詰まった名作揃い、です。
引っかかる感じがたまらないです。
では、各作品の感想をば。
『真昼の果て』
帯から引用ですが、
"[少年→少年←少女]"
な三角関係を描いた作品です。
ポイントは、真ん中の少年の、
相手? の少年に抱く微妙な感情……。
これまでの関係は壊したくなくて、
それでいて恋愛方面へ進むのかというとそうでもなくて。
BL直前の葛藤……が楽しいな、と思った次第。
わりと少女の方はサバサバしていまして、
女の子って、やっぱ強いのね、などと(^^;)。
『夜毎の指先』
姉との……衝撃のOPで開幕するお話。
年上……姉、という存在に憧れる私としては、
なんとも堪らない作品。
若干、天然の入った姉との背徳感もありつつの恋。
距離感が良いな、と。
家族なだけに、なのか……微妙な間が。
ラストの流れも個人的には好み、でした。
『どうせまた、朝が来るから』
結婚した後輩女性とその上司(女性)との恋。
GLですね。
大人の割り切った? 感じが素敵です。
あと、なんだか可愛いのです。
垣間見える戸惑いから、そう感じるのかしら。
それなりに色々知っている筈なのに、
戸惑い、初々しくて……というふたりが魅力的なのでした。
−総括−
一癖、二癖ある恋愛が揃った作品集、でした。
表紙からはそんな感じ、まったく感じられなかったのに(笑)。
ですけれど、特に抵抗もなくスッと楽しめました。
優しい絵柄と、登場人物の恋への向き合い方が良い、
というか、私にピタッとハマったような、
そんな感じでした。
『楽園』でも新しい連載始まっていますし、
そちらも今度は欠かさずチェックしてみよう、
と思ったことでした。