感想温泉はてな亭

諸々、ふれたもの、こと、に関しての感想を記していきます。

スポンサーリンク

渡辺ペコ先生『ペコセトラ』祥伝社 感想。

ペコセトラ (Feelコミックス)

ペコセトラ (Feelコミックス)

厚めの単行本となっておりまして、
なんとなく手をつけにくく今に至った、という。
積んでいるうちに、
3篇追加した『ペコセトラプラス』までリリースされてしまって。
ペコセトラプラス

ペコセトラプラス

買ったら、出来るだけ早めに読もうよ……ということですね。


収録作は、どれもこれも一癖ある感じで。
スッキリとした読後、というものは個人的にはなく。
ひっかかりのある作品、なんですよね。


それでは、それぞれの作品感想を。

■"ジャグリング"

タイトル的に男をとっかひっかえ、な、
見事なジャグリングかと思いきや全然違いました(^^;)。
コミカルな表現もあり、読みやすい作品で。


感情、気持ちって、こんな感じなのかもな、
と思いながら。
くるくるまわして、取りこぼして。
新しいボールが加わって。

■"わたしのおばさん"

子ども時分に憧れていたおばさんも
色々とあって……視点変われば、です。


私も年を重ね、従姪ができて。
こどものころに玩具をよく買ってきてくれた
親戚のおじさんの役目を私が継がねば、
なんて思ったりね。


確かにいろいろある訳ですが、
よくしてもらった思い出があったら、
なんとなく、自分も良い思い出を継いでいきたいな、
そんなことを日々思っていて。


そこにスッとはまった作品なのでした。
いや、大人のどろどろはあるんですけどね。
背景は色々あるのよ。
それでも、やさしくしたい、そういう時間を大切にしたい、
とは思って。

■"N浜温泉紀行"

非日常、のお話。
ちょっと一歩ひいて、
別の場所で日々を見直すのって大事なのかもな、と。
妙なテンションと、
そのあとのゾクリとくる感じ。
帰りに車窓から風景を眺める場面がなんとなく、好きです。

■"あに・いもうと"

ままならぬ、兄と妹の関係。
兄は東京からかえってきた出戻り。
妹は進学で東京を目指し。


なんだろうな。
10代おわりから20代前半、
可能性みたいなものを感じながらも、
ままならない自分にもやもやする感覚、というか。
ギュッと、そういうものが濃縮されている作品で。


地元と東京、というのも……ね。

■"台風クラブ"

青春、だなぁ。
わりとおばちゃんがカッコよくて。
登場シーンは最悪でしたが(^^;)。


別れのシーンのあとですぐ終わるのも
アリだったのかもだけれど、
そのあとの場面でより、余韻が増している感じで。


ちょいとコレは再読したら感じることも変わるかも。

■"透明少女"

親の再婚で義理の妹が……となると、
恋愛モノ? と短絡的にイメージしてしまったりもするのですが、
そんな単純な話にならないのが流石で。


インパクト強烈なゴスロリ少女の気持ちを
しっかり描いているのが良かったです。
単純に恋愛モノになっておらず、
相手に向き合う、受け入れる、そんな話で。
好感、でした。

■"たまゆら透明少女"

えぇえええ! という(笑)。
衝撃の告白……に驚き。
それでスッと受け入れる、というのもすごい……。


ゴスロリ女の子のその後。
理解者がいるのって素敵だなぁ、などと思った次第。

■"私の血肉になった本"

タイトルそのままで、絵本と本が紹介されていて。


そいえば小学生の頃とか、
図書室の子供向け全集で色々読んだ記憶が……
忘れてしまっている、というのが、
今の私につながっているのでしょうけど(笑)。


本や音楽との出会いって、ほんと大事ですよね。
今、マンガを沢山読んでいる訳ですが、
後々、コレが血肉に……と言える作品に
いっぱい出会えたら嬉しいなぁ、などと思うのでした。

“感想温泉はてな亭”は
amazon.co.jpを宣伝しリンクすることによって
サイトが紹介料を獲得できる手段を提供することを目的に設定された
アフィリエイト宣伝プログラムである、
Amazonアソシエイト・プログラムの参加者です。