水上悟志先生『げこげこ 水上悟志短編集』少年画報社 感想。
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若干、番号に沿った方がよかったかも! と思う場面もありましたが、
多彩なお話に満足、いたしました。
では、各収録作品の感想をば。
■げこげこ
メガネっ娘ヒロイン・ななみ。
付き合っている彼・テツマキは、今はカエル……
以前は普通の人だったようなのですが、
ある日、突然カエルに(^^;)。
当然、カエルのテツマキは外出もままならず。
ななみの世話になって暮らすのですが。
ふたりの着地点は、信頼あってこそ、
な感じがして良かったです。
こういう関係もあるのかー、と。
一筋縄なハッピーエンドではなく、
独特の後味でございました。
■弥一郎
大学生の景子は、
ある日からもうひとつの人格・弥一郎を宿すようになり。
日々、顔を出す弥一郎に散々な目にあわされた景子は、
ついに弥一郎と対峙!
思った以上にアクション多めな作品でした。
オチもドタバタものらしくて○。
景子の苦労は絶えなそうですけれど(^^ゞ。
■伝説の男
よくいるサラリーマンの意外な日常……
通勤電車、隣に立っているスーツ姿のサラリーマンも、
ひょっとしたら伝説の男かも……
なんて思いながら生活すると楽しいかもしれません(笑)。
■除霊師
ちょっとしんみり、な短編。
私も過去に置いてきた様々な気持ち、あるのでしょうし、
そこに引っ張られる今、なんてのも、
意識しないところにあるのかもなー、
などと思いながら読みました。
■読書の時間
電車の中。
隣に立つ女性の読んでいる本が気になって。
つい覗き込んでしまって……物語の世界へ。
お話に自身を照らし合わせ、思い巡らせる。
そのこと自体は良いのですが、
隣の人の本を読む、というのはどうにも(笑)。
この短編みたいに、
そこから素敵な発展があったらなぁ……なんて。
■怪人夏伍郎
『惑星のさみだれ』作中アニメの、あの世界観???
必死に頑張るおっさん、
夏伍郎がなんとも憎めないキャラクターで、
変な味わいのある短編となっております。
最初はさめていた少年がおっさんをみるうち、
少しずつ変わっていくのも何だかよくて。
間違いなく、
『惑星のさみだれ』読んでいた方が楽しめると思います。
■High Jump Rabbit
平凡な日常を過ごす男が、不意にヒーローになって、
ちょっと日常をみなおす話……でしょうか。
違うかもですけれど、私の中では、ね。
何かがキッカケになって、
鬱屈とした感じのある日々も違って見える、
なんてこと、あるのかもしれないなぁ……。
■鋼鉄神将オメガフロッグ
ロボットヒーローモノ? と思いきや、
想像以上にアレでした(笑)。
思わず、「……うわー……」と言ってしまいそうになるくらい(^^;)。
これはこれで面白かったですが、
先々も悲劇が繰り返されそうなのがなんとも(笑)。
■龍と少女と百鬼町
短編集Vol.2にもあった『百鬼町』シリーズ、ですね。
おとなりさんの妖怪たちと過ごす町の。
結構、ドラマチックな展開になっており。
絵的にも迫力があって読み応え十分で。
『百鬼町』で一冊読んでみたいなぁ……。
■げこげこ後夜祭
冒頭のふたりの後日談。
普通の付き合いではなくなってしまったけれど、
やっぱり良いな、と思う二人なのでありました。