二宮ひかる先生『セカンドバージン』芳文社 感想。
- 作者: 二宮ひかる
- 出版社/メーカー: 芳文社
- 発売日: 2016/04/16
- メディア: コミック
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- 作者: 二宮ひかる
- 出版社/メーカー: 芳文社
- 発売日: 2016/04/16
- メディア: Kindle版
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二宮ひかる先生作品だし、紙で……とも思ったのですが。
正直、紙で読み返すことは殆どなく。
電子書籍はわりと何度も読むので、
作品を楽しむことを考えるとー、という塩梅で。
それでは収録作品の感想をば。
ん〜、満喫いたしました。
■セカンドバージン
#1 誰か彼女を知らないか
押しかけ系?
微妙な年頃の独身男・神崎トモヤ。
そこへやってきてはご飯食べたり、酒飲んだり、
泊まったり、な同い年? な従姉妹のユウコさん。
ユウコさんも過去に色々と抱えていて……と。
でも、頼られるのをどことなく感じると、
悪くない気もしてくる……かな?
そんな始まりのお話。
#2 彼女は何をする人ぞ
ユウコさんとトモヤくんの間柄、過去のお話。
年に数回会う程度の関係だったり……
まぁ、いとこってそんな塩梅で。
ふたりの立ち位置のわかるエピソードで。
ある程度、飲み込めたところで登場するその人は……
ぞわり、とする気持ち悪さがあり……
変に生々しいのですよね。
すごいなぁ……。
#3 何が彼女をそうさせた
諸々あって追手?
に対峙したトモヤくんですけれど、
落ち着いたユウコさんが冷静に対処してなんとか危機を脱し。
パッと見、情けない感じにも見えますが、
きっちり評価してくれるユウコさんは素敵よね。
……まぁ、トモヤくんは体調も色々あったっぽいですけれども。
看護師のユウコさんの看病も受けられて、
観ているぶんにはハッピーに見えます。
つか、当たり前ちゃそうなのですが、
一人暮らし始めてから看病なんてされたことないです(笑)。
ぐは。
#4 セカンドバージン
素敵な結末。
やっとこさ、というか、何というか。
彼女の笑顔にドキッとしましたし、
何か柔らかい感触がするお話で。
ともかく、おさまるべきところに。
安心したことでありました。
■君の名は
タイトル通り? 名前に関するお話。
急展開に素敵なオチ。
なるほど、納得(笑)。
それほど深く語られる訳ではないけれど、
このふたりの関係にはちょっと憧れます。
■くじら
くじらテーマのショート集?
見開きの迫力、これがなかなか!
少し不思議なお話ですけれども、
味わい深い、独特の読後感がよろしゅうございます。
■7年ごとの彼女
最初のセリフが強烈なインパクト(笑)。
テンポよく進むお話も好みで。
そして。
こういう二人というのも素敵だよなー、と。
色々な形があるのですね……
当然といえばそうなのですけれどもね。
■寝室の猫
お話のかたちとして昔話ちっくなものを感じつつ。
手触り、というかなんというか……。
夫婦のお話なのですけれど……
奥さんとの距離感がなんともいい塩梅な。
色々と不安を感じつつも、
気持ちに整理をつける感じがよかったです。
■ハヤブサ
かなしく、綺麗。
空に溶ける感じ……。
なんですか。
事情は色々あれど、想い出にするほかなくなる。
そういう別れ。
ここからは知らない貴女になってしまうけれど、
ただ、幸せに、笑っていてほしい。
などと、思ったことでした。
ある意味、刺激的な作品でありました。
色々思い出してしまう。
■ユウコの手記(セカンドバージン後日談)
絵的には大正義の三つ編みなのでアレなのですが、
とてもフラグが立っている気がしてならなくて、
不安になる後日談なのでした……
ふたりの、とても良いエピソードなのは間違いがなくて、
そこはどうこう言う気はないのですけれどね。