冬目景先生『イエスタデイをうたって』9巻 集英社 感想。
- 作者: 冬目景
- 出版社/メーカー: 集英社
- 発売日: 2013/07/19
- メディア: コミック
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『イエスタデイをうたって』の新刊です。
榀子さんとリクオが付き合うようになり、
微妙になってしまったハルちゃんとリクオの関係ですけれども、
さらに波及して榀子さんと浪くんの間柄も微妙に……
というか、終盤、劇的な動きがありましてビックリ。
登場する人たちそれぞれ、何かありまして、
こうモヤモヤが募る、とでも言いますか。
前から、ですが……そういう、恋愛の悶々、
が魅力なんですよね、この作品。
恋に対して素直に迷うハルちゃんだったり、
榀子さんへの気持ちはブレないけれど
ハルちゃんの扱いに惑うリクオだったり、
榀子さん一筋だった浪くんも面白い展開になってきていて……
他の人たちもみんな、
色々な想いがありつつもがいている、
そういうのが良いのです。
今回は、ハルちゃんが気持ちを察知するシーン、
良かったです。
40-41頁の
「あのこに どんなに残酷なことをしたか
雨宮さんは気づいていない…
気づいてしまったあたしは…
どうすればいいのか」
ね。
雨宮さんを慕って上京した女の子の気持ちに気が付いてしまって。
ハルちゃんらしい煩悶、ですよね。
スッキリは一切しませんけれども、
恋愛モノが好きなら、
このゆらゆらと揺れる、行先のわからない不安だったり、
流れに身を任せる感じ……
楽しめるのでは、と思いますし、
9巻はそういう感触を一層、満喫できるのでは、
などと思ったのでありました。
それにしても莉緒さん、やばいですね。
お姉さんスキーにはたまらない……今後の活躍にも期待。