感想温泉はてな亭

諸々、ふれたもの、こと、に関しての感想を記していきます。

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大西巷一先生『乙女戦争 ディーヴチー・ヴァールカ』7巻 双葉社 感想。

捕らわれたジシュカの身の振り方、
天使たちのその後、散ってしまったように見えるフス派勢。
一番面倒そうなあの方の行く末、などなど、
見どころ満載そうだった
大西巷一先生『乙女戦争 ディーヴチー・ヴァールカ』7巻。
実際満載で、Kindle版リリース後、
朝のウチに読んでしまおう♪ などと思っていたら
読み切る前に自宅を出る時間となりまして……
仕事を終えた後、お酒を飲みつつ残りを読んだ次第で。
ある意味、贅沢に楽しめたのですけれども。


バルバラ様は本当にヤバい塩梅で。
綺麗で、色々アレで、策謀も……となると、
本当に面倒そうでありますが、
ピンチにも堂々と……んー。一番ヤバいんじゃ。
と思いつつ。


フランチシュカとエドゥアのエピソード。
諸々絡み合って辛いのですが。
残念すぎる流れではあるものの。
それでも、互いに何か、信頼している、というか、
立場を考えつつも想っているものがあるんだな、と、
強く感じて。


ネボヴィディ砦の一戦では、
騎馬隊……騎士隊の突撃がどういうことか、
というのを痛感。
そのあとの展開は、安堵、でありましたが。
タイミングの良さに感謝と。
……でもそれ以上に突撃がこわいな、と。
蹂躙、とはこういうときに使うのだな、と。
場面としては数ページだったのに、
物凄く衝撃的な場面でした。
不安感に、迫りくる、身体に響く低い音……。


エドゥアの夜の場面については、
蒼き狼と白き牝鹿』のオルドって、
こういう感じのイメージだったのかな、などと思ってしまったりしつつ。
しかし、このあとの展開がつらい(>_<)。


ジシュカさん帰還からの怒涛の動きは見もの、
ですけれども。
不穏な動きもチラホラとあり。
情け無用、な展開が予想される予告を見つつ……
うーん、と頭を抱えつつも次巻が楽しみ、なのでありました。


なんですかね。
戦争を嫌うシャールカが、
自然と「責められないよ」と言えるような環境ができてしまうのがしんどい。
そして、そこが良い作品なんだな、と思います。
面白いです。


今回も巻末の解説はキッチリ、充実しています。
歴史的な面、戦争といえば……なところについて、
タイトルについてのお話も。こちらも興味深く読めました。


ギュッと密度も高く、癖の強い作品ではございますが、
読み始めると追いたくなる、
魅力あふれる、そんなシリーズになっていますし、
巻を重ねるごとにその惹きも、強くなっているような。


歴史ものである以上、着地点はある程度、固まっているだけに、
お話としてどうおさめるのか、
より楽しみになってくる7巻なのでありました。
……紙と電子書籍の発売日がズレたのが残念、というのが
本音だったりもしますが(笑)。
そのあたりはオトナノジジョーも色々あるのでしょうし、
仕方ないところですねー。

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