谷川史子先生『忘れられない』集英社 感想。
- 作者: 谷川史子
- 出版社/メーカー: 集英社
- 発売日: 2012/05/25
- メディア: コミック
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発売日購入で、その晩、一気に読み切りました。
布団に寝ころがりつつ、
眠る前に短編をひとつ……と、軽い気持ちで頁を捲りはじめたのですが、
ついつい最後まで。
いつも通り、涙と鼻水の洪水に溺れつつ、
ぜいたくな時間を満喫いたしましたです。
■『忘れられない』
単行本の表題作。
前後編ありましてボリューム充分。
母親の秘密と、自分の気持ちとのリンクがなんとも。
そうなのよね。
知らない過去、ってあるんだよね。
単純なハッピーエンドで終わらないのも素敵。
気持ちを整理して次へ向かう様に
勇気づけられるようなのです。
■『つまさきで踊る』
男性主人公って、谷川史子先生作品では珍しいような?
恋愛下手な男の話。
感情移入しまくりで楽しんでしまいました。
「ただし、イケメンに限る」なのは承知しておりますが(^^;)。
ドキッとする瞬間とか、
惚れてしまう一瞬とか、
なんだか身体か軽くなる感覚とか。
恋する気持ちがギュッと詰まっていて、
一読して気に入ってしまいましたよ、オジサンですが……。
今後、何度も読み返しそうな予感。
■『エンドレスマーチ』
これまた、イイ!
形見のブリキ人形にまつわるお話。
"忘れられない"思い出とブリキ人形。
ちょっと上手くいっていなかった間柄が
一気に近付くところが、なんとも涙を誘いまして。
こういう思い出の品、いいですよね。
■『春の前日』
ページ数は少ないものの、
きっちり読ませてくれる良作。
なんとも思っていないつもりだったのに、
ふとしたキッカケで「あ……」って気がつく。
そいえば高校の頃、あったなぁ、
なんて思い起こしつつ。
■まとめ。
表題『忘れられない』とあります通り、
"忘れられない"人にまつわる作品がまとめられた一冊になっておりました。
笑って終わる、というよりは、
何かしら引っ掛かりが残りつつも、
一歩前進、な読後感の作品ばかりで、
私的には、どストライクな短編集でした。
谷川先生ファンはもちろんのこと、
良質恋愛モノを読みたい方は是非!
と思う次第です。
- 作者: 谷川史子
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たぶんコッチもイケるはず!!
- 作者: 谷川史子
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- 発売日: 2011/04/15
- メディア: 文庫
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