感想温泉はてな亭

諸々、ふれたもの、こと、に関しての感想を記していきます。

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芦奈野ひとし先生『コトノバドライブ』4巻 講談社 感想。

コトノバドライブ(4) (アフタヌーンKC)

コトノバドライブ(4) (アフタヌーンKC)

ゆったりした時間、ふとした瞬間に不思議な風景に触れる。
そんな、すーちゃんの日々を描いた『コトノバドライブ』も4巻。
完結です。


スッと心に入ってくるお話の数々。
どこかで観たような懐かしさ。
それでいて、すーちゃんの新鮮な目線があって。
読んでいる、というよりは体験している、そんな感じがして。
他の色々な作品とは一味違う手触りがあり。
もちろん、これまでもそうだったのですけれども、
より、その感覚が強いです。
お話としては完結なのですけれど、
この日々はきっと、この作品に触れたひとの心の中で続いていく。
そのような読後の感じが何とも心地よく。


今回のお気に入りは……どれも素敵でしたけれど、
route34「春日ちゃんのこと」。
私が雪国育ち、ということもあり、雪のエピソードに弱い……
なんてのもありますけれど。
すーちゃんと春日ちゃんの間の信頼感……とでも言うのか。
言葉ではなく、感覚で繋がっているような。
一緒にいると落ち着く感じが、なんとも沁みまして。


最後のroute35「ランプのこと」は、
お話の軸となった、すーちゃんの勤め先"ランプ"のお話で。
はじまりについてのお話で締め、というのがまた良くて。
忘れていたあのときの気持ち。
ふとした瞬間に思い出して……。


作品としては完結したのですけれども、
たまに取り出して、ゆっくり読み返したい。
そんな仕上がりになっているかと思います。
慌ただしく、窮屈な日々。
お休みの日にはコーヒーでも淹れて、
『コトノバドライブ』読みつつ、
すーちゃん目線を思い出すのも悪くないかしら、なんて。
この世界観というか、感性は忘れたくないなぁ……と思ったのでした。


芦奈野ひとし先生、連載おつかれさまでした。
新作も楽しみにお待ちしております。

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