阿部潤先生『忘却のサチコ』11巻 小学館 感想。
- 作者: 阿部潤
- メディア: Kindle版
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- 作者: 阿部潤
- 出版社/メーカー: 小学館
- 発売日: 2019/03/29
- メディア: コミック
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10巻以降、新刊がなかなか出ず……
何かあったのかしら、と心配しておりました。
が、先日、Kindleの新刊をチェックしていたところ見かけた11巻!
いやー、新作が嬉しかったと同時に、
なんだか安心しました(^^ゞ。
やっぱり、ちょっと新刊が途絶えてしまうとドキドキしますからねー。
掲載誌を追っていれば、こういう不安もないのでしょうけれども。
……ということで、ひさしぶりの『忘却のサチコ』ですが、
とても楽しゅうございました。
なんというか、原点回帰感? もありつつ、
サチコさん以外のところでの心の動きもあり。
さて、これからどうなることかしらん。
では、収録のお話の感想をさらりと。
■ヒット祈願! 験担ぎの肉吸い
サチコさんらしい、編集者魂全開のエピソード。
意外に思われる人との交渉になっても
ものすごいリサーチ力、勉強、誠実さで
どんどんモノにしていく感じが素敵でございました。
そのあとのお食事"肉吸い"もこれまた美味しそうで。
初めて知ったメニューですが、
いつか試してみたいものですねー。
■乗り越えろ! 友に贈るスピーチ・前編 後編<伊勢>
友人の結婚式スピーチを引き受けたサチコさん。
ただ、新郎の名前がまさかの……
サチコさんはこの苦難を乗り越えることができるのかしらん?
原点回帰な風で、
どんどん食べまくるサチコさんがよろしゅうございます。
しっかりしたご飯、というよりは、
おやつ系? が多めなのが新鮮で。
わりと良い値段のするものをガツンと買い込むサチコさんですが、
それくらいしないと忘れられるものでもなさそうですよね(^_^;)。
謎の仏壇? を引っ張り出すくらいですもん。
■私的アガる塩らーめん
これまた、サチコさんの懐の深さを思い知るエピソード、
とでも申しますか。
ギャルな女子高生と真正面から渡り合うサチコさんが
見応え満点で。
ちゃんと真摯に向き合うから上手くいく、
そんな感じが出ていて良いお話でございました。
締めのラーメンも、
なんとも波乱、といえなくもない展開のあと、
しっとり沁みる感じでよろしゅうございました。
■旨さ開眼!? 悟りの三色しらす丼
鎌倉取材のお話。
これまた、サチコさんらしいエピソードてんこ盛り。
意外と体力もあるっぽく見えますが、どうなんだろう……
背負ったり、ダッシュしたり、
他のお話でも結構、アクティブですよね。
つか、編集者って体力ないとやっていけないか。
しらす丼は本当、おいしそうで……
いつか、食べる機会が欲しいものでございます。
■時をかける恋歌・前編 中編 後編<滋賀>
恒例? にも思える、
美酒乱先生プロデュースの取材旅。
今回はようやく念願かなってふたりで? というところでしたが。
それはそれとして、
豪華ランチが登場して、お腹になかなかくるお話でございました。
恋の歌に心揺さぶられるサチコさんが
心の安定を求めるべく食すのですから、
その想いの重さに充分に応えられるものである必要はあるわけで。
近江牛にうな丼……特にうな丼はちょっと変わった感じで、
ちかい所にあるのであれば行ってみたくなるくらいで。
ランチ以外だとお財布的にシンドそうではありますけどね(^_^;)。
百人一首ネタは見応え抜群でありました。
探訪はもちろんのこと、行き詰まる対決まであり。
昔から続く恋心に触れ、
サチコさんもちょっと変化があったりするのかしら、
などと思ったお話でした。
■大波瀾!? 横浜中華ランデヴー・前編
ジーニアス黒田先生依頼による取材ということでの
小林くんとサチコさんのデート。
作中デートコース下見、的な?
取材とあればなんでも受けてしまいがちに見えるサチコさんですが、
小林くん自体は満更でもない感じで、
ここから関係の変化が出てくるのかしら?
というのが興味深いところで。
そこはサチコさんですし、関係性を崩さない範囲で
上手くやり過ごすのかもしれませんが、
果たしてどうなるのかしらん、という感じでしょうか。
後編が楽しみになるお話でした。