ハルミチヒロ先生『夜をとめないで』白泉社 感想。
- 作者: ハルミチヒロ
- 出版社/メーカー: 白泉社
- 発売日: 2014/11/28
- メディア: コミック
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『楽園』掲載作品のまとめ、です。
どの短編もなかなかの読後感で。
描かれる女性も魅力的で……満喫いたしました。
表紙なども『楽園』コミックスらしい、すてきなつくり。
紙で買っても後悔なし、の出来なのも○、です。
では、各短編、さらっと感想をば。
■夜をとめないで
表題作。
ですが、この作品は初見でした。
掲載されたときは読んでいなかったのでした……。
出張先で出会った女の子とのお話。
どちらもネガティブな思いを抱いているところから始まり、
受け入れ、消化して、
一夜明けて、一緒に出掛ける。
最後を飾るカラーイラストが素敵です。
■仮初めの花
整形美人のお話。
いろいろあり、復讐のため……
のつもりが、一層、辛い恋を。
これって、死んでしまうのでは?
という感じを抱きつつ読み終えたことでした。
■はかなごと
百合、なのかな。
なかよしの女の子ふたり組。
片方に彼氏ができて、改めて気づく自分の気持ち。
そして、素直になれない、苛立ちに似た思い。
もがく感じ? が良かったかしら。
何か、好きなんだけれど、
どうしたら……という。
■たゆた
死んでしまった彼が……彼の霊に憑かれるお話。
かえってきたこと自体は気持ちに素直に行動しただけのようだけれど、
優しく、とても大切に彼女を想う様が印象深くて。
ラストにグッとくるお話でした。
笑顔が素敵。
■シャンプーリンスコンディショナー
佐々木さんの年齢に近いので、とても気持ちはわかって。
失うものはない、と思えば気が楽なのに、
そんな割り切りもできず、傷つくのが怖くて……。
名取さんはそんな日々を一変させてくれるような素敵な女の子で……
こんな女の子、いたらなぁ……と、
遠い目にさせられる短編でした……。
■白い秘密
ちょっと際どい秘密を共有するお話。
若干、ファンタジーっぽいかしら。
とても綺麗で。
夜の森に消えてしまいそうな。
そっと秘密を心に持ったまま、なラストが味わい深いです。
■はかなごと Bonus track
描きおろし後日談。
ちゃんと幸せそうな姿に安心。
■夜をとめないで Bonus track
良い感じのオチの描きおろし後日談(笑)。
このお話が最後にきていることで、
全体の読後感がほっこりした感じになっているかも?
ふたりが羨ましいです(^^;)。