押切蓮介先生『ピコピコ少年EX』太田出版 感想。
- 作者: 押切蓮介
- 出版社/メーカー: 太田出版
- 発売日: 2019/05/18
- メディア: コミック
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- 作者: 押切蓮介
- 出版社/メーカー: 太田出版
- 発売日: 2019/05/18
- メディア: Kindle版
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Kindle版を購入しました。
比較的、明るめなゲームのお話、
という印象を持っていたのですが、
例の一件もあり、今回は割と重めな感じでございました。
それが悪い、という訳ではなく、
読み応えも増しているような印象で。
しかし、なんですか……
やっぱりその周辺の話になると、読んでいても
ギュウギュウ締め付けられるような、妙な感覚で……
外からではとてもわからない、
辛い体験をされたのだなぁ、と、読みながら思った次第。
気に入ったエピソードは、
親友の山田くんとのお話と、憧れの筐体を手に入れるお話で。
山田くんの話は、
付き合いの長い友達特有のあるあるっぽい、というか。
ずっと一緒だったからこそある、
慣れたイラつき、落ち着くイラつきみたいなもの、
とでも言うのか。
なんだかんだで受け入れていて、
それ故に長い交友関係になっているのよね。
……そいえば、友達にながいこと合っていないなぁ……
地方から出てくると疎遠になってしまいがちなのが
寂しいですね。
業務用筐体話については、
言われてみれば、なるほど、な。
好きなだけプレイできれば良い、という
単純な話ではないんですね(^_^;)。
アーケードゲームは場所、空間、集う人たちも含めての
ちょいと特別なものなんだな、と実感でございます。
巻末収録の短編は、
なんとなく今回の全体の流れをまとめる感じになっている印象で
好感触でありました。
ノリとしては少々異質だとは思うのですが、
他作品の軸の部分とは合致するところがあるように感じられて。
それだけに、
なんだかんだで読後の感じがスッキリするように思えました。
いきなりこの巻から読み始めると重いので、
やっぱりシリーズをしっかり追って、
その上で手をつけるのがおすすめな『ピコピコ少年EX』になっているかと。
続巻もあるのであれば、
個人的にはまだまだ期待したい作品でございます。