吉村昭先生『熊撃ち』筑摩書房 感想。

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三毛別羆事件を題材にした
『熊嵐』を書かれた作家さんの作品だったので。
Link:三毛別羆事件 - Wikipedia

- 作者: 吉村昭
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などと読み進めていたものの。
途中から我慢できなくなって一気読み。
興味深く読むことができました。
七つの短編を収録。
いずれも実際に起きた事件を
猟師・ハンターにスポットを当てて描き出しています。
羆を追うようになったキッカケ、背景、
様々なものを背負って熊を撃つ。
彼らの誇りだったり、
熊に対峙したときの緊張、おそれだったり。
読むうちにグイグイと引き込まれてしまって。
基本的には誰かが襲われ、
要請を受けて撃ちに行く、という展開なので、
襲われる場面、また、その後も描かれていますので、
そういうのが苦手な方は注意が必要かもしれません。
真剣に読めたのは、実家のまわりも熊の出るところ、
というのもあったかもしれません。
「クマ出没注意」ではなく、
「○月×日にクマ出没」みたいな具体的な標識が立つような。
強く生きる人間と、
また、自然の中で生活する羆のつよさを感じた一冊、でした。